明日も精神科医

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モテたい 2

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- どうすればモテるのか

「どうすればモテるのか?」それは全てのモテざる男女にとって永遠の課題であり、「モテたい」と強く願うほど、考えるほどに理想のモテから遠ざかっていく、至上の難問でもあります。
ファッション誌などでは頻繁にモテに関する特集が組まれ、異性にモテるための服装やアクセサリだけでなく「出会いたければ犬を飼え!」「俺の夢!カフェのオーナー!」などライフスタイルにまで言及したモテ指南を展開し、読者の購買意欲を刺激しています。

しかし自己投資することによってどれだけ自分の表面を磨いたとしても、必ずしもそれがモテに反映されるわけではありません。どんなに髪型や服装をおしゃれにし、有名デザイナーの家具で自分の部屋を埋め尽くしても、人と関わらない限りは好みの異性に出会うことはできません。前述の通りモテにとって大切なことはいかに良好なコミュニケーションを図れるかであり、逆に言うとモテるためのコミュニケーションを上手にできる人であれば、外見が飛び抜けて優れている必要はないのです。
ではどうすれば、モテるためのコミュニケーションを上手にできるのでしょうか?

端的に言うと、最も重要なことは”距離感”と”満足感”です。適度な距離感を保ちお互いの欲求を満たし続けることができれば、良好なコミュニケーションを維持することができるはずです。しかしこれは口で言うほど容易いものではなく、人と接しようとするすべての人間を悩ませ続ける大きな問題となっています。


- 心の距離感

人と人は様々な距離感を持って人と接しています。恋人の距離、家族の距離、友人の距離、仕事仲間の距離、知らない人との距離など、その近さ遠さは全て異なっており、近い距離であるほど精神的な負担は大きく、また得られる満足感や安心感も大きくなります。精神的な距離感は肉体的な距離感とも相関しており、心を許せる人であるほど肉体的な接触も多くなり、満員電車などで知らない人と密着することには強い不快感を覚えます。

また多くの人が自分を中心とした近距離、中距離、遠距離の様々なポイントに、自分と関係のある人をバランスよく配置しておきたいという欲求があります。恋人もほしいし友達も欲しい、できれば自分の知らない人たちにも自分のことを知ってほしいという思いは強く、自分から近い距離の人間の数が減ってしまうほど強い寂しさや不安を覚えます。しかしこの欲求の程度は個人差が大きく、極端に人が少なくても平気な孤独を愛する人もいれば、常に誰かをそばに置いておかないと自分が保てないほど依存の強い人もいます。


- 心のブラックボックス

こうした心の距離感に対する欲求、自分の満たされていないポジションに自分を満たしてくれる人を配置したいという思いは、直接「モテたい」という願望に繋がります。
そして距離が近ければ近いほど、できるだけ自分にとって特別な人と接していたいという気持ちは強くなります。友人やクラスメイトであればいろいろな人がいたほうがいいけれど、恋人や結婚相手は誰でもいいわけではなく、できるだけ選り好みしたいのです。

しかしここで厄介なのは、自分とこの距離で付き合ってほしいと願う相手が自分のことを同じ距離にいてほしいと思っている可能性は非常に低く、また相手が自分とどれくらいの距離感で付き合いたいと思っているかも簡単にはわからないということです。
自分がどれだけ好きだと思った相手でも、相手が近寄りたくもないと思っているのであれば、その果てしないギャップを埋めることには大変な困難が伴います。また自分が好きで相手も好きだと思い込んでいたけれど、相手の好きは自分の考えていた好きとは全然違ったために結局うまくいかなかったという話もまったく珍しくありません。お互いの心の距離感は容易に変化し、またそれぞれの位置関係は単純な一次元ではない複雑なベクトルを常に移動し続けているのです。

近い距離を望むほどにお互いの精神的負荷は大きくなり、軋轢も生じやすくなります。また全く知らない憧れの異性に告白するなど、相手の気持ちがわからないままで心の距離を大きく縮めようとする行為は、自分を殺しかねない罠が仕掛けられた暗闇に飛び込むようなものであり、大変な勇気とエネルギーを必要とします。

コミュニケーションとは得体の知れない不定形の”心”という物体を目に見えない状態で探りあう行為であり、その中心にあるのが燃え盛る炎なのか、安らぎの庭なのか、それともさらに深い漆黒の闇なのか、慎重に見定めていく必要があります。

つづく

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