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モテたい 1

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- モテたい

モテたいです。そうですね。気がつけばけっこういい年齢ですが、いくつになってもそう思っています。
老若男女問わず「モテたいですか?」と聞かれたら、たいてい「できるのならば」と答え、仮に「いや、私は絶対にモテたくないです」と答えたら「本当はモテたいのに強がっている。もしくはかつてよっぽど悲惨な目にあったに違いない、お気の毒に…」と勘ぐられるほど、誰もが潜在的な欲求としてモテたいと思っているはずというイメージが定着しています。


- モテとは?

しかしこの”モテる”というニュアンス、案外口で説明しようとすると難しいものです。英語のpopularともちょっと違う、もっと主観的でガツガツした欲望の匂いがします。

「モテたい」という願望の裏にあるイメージとしての”モテ”は、多分に空想的な願望が反映されています。
例えば夜遅くにやっているアニメに見られるような女性ばかりの集団に諸々の事情から一人だけ男が入り込み、なんとなくその女性みんなから好意を持たれて困ったなー誰にしようかなーみたいなシチュエーションは、実に幼稚なファンタジーとしてのモテの最たるものです。
またサラリーマンが読む雑誌の後半に載っている漫画に見られる、様々なタイプの女性と次々と関係を持ち、なんの後腐れもなくむしろ感謝すらされて次の女性が言いよってくるようなストーリーや、少女漫画に見られるようなルックスも頭も良くてスポーツもできて全校の女子からの憧れのまとのような男子がある日突然これといってなんの取り柄もない主人公のことを好きになるような設定も、典型的なモテ願望の例であり、どの欲望にもある程度共感をすることができます。


- 現実社会のモテとは?

しかしこうしたファンタジーとしてのモテが、実際の社会で実現すればどうなるでしょう?
もし女性ばかりの組織(女性向けファッションブランドや化粧品の会社とか)に一人だけ男が入り込めば、女性社会のグループの結束の強さ、派閥、確執、陰口、イニシアチブの取り合いに常に気を使って動かなければならず、下手に誰かから好意を持たれでもすれば、グループ内のバランスが崩れ、地獄のような居心地の悪さが発生することが予測されます。次々と肉体関係を求めて女性が言いよってくるシチュエーションがあるのならば、その裏にあらゆる種類の対価を求めてきているか、もしくはヤバい人のどちらかです。全校生徒の憧れの男子になんの脈絡もなく突然好きにでもなられた日には、その日の放課後から早速ヤンキーにいじめられることから怯えて過ごす日々が始まります。

こうした「自分は特になんの努力もしていないけど、周りが勝手に動くことによりモテモテになってみたい」という願望には、えてして「いざその状況になった時に自分がどう立ち回れるか」という視点が欠落しています。
なんとなくキャーキャー言われたり好き好き言われたりすることのイメージができても、その人たちに対して自分が何をしてあげられるのかというイメージができていないのです。基本的には他人事ですから。

漫画やアニメの世界では主人公はボーッと突っ立ってるだけでも、些細なトラブルは周りが自動的に処理してなんとなく解決してくれることが多いですが、現実では良好な人間関係を維持するために不断の努力をしなければならず、好意を抱かれている状況であればあるほどその面倒くささは増えていきます。
フィクションの世界でそれが描かれていないのは、まず描き手の視点がすべての状況をコントロールできる神の視点であること、そしてこうしたリアルな面倒くささを描きすぎるとファンタジーとしてのモテ世界が崩れてしまい、視聴者から「面白くない。こんなの自分の求めるモテじゃない」と否定されてしまうからです。
そしてこうした幼稚なモテ願望が反映された作品ばかりを見過ぎててしまうと「こんな風に主人公がモテモテなのは結局はこいつの見た目がよくて女の子ウケする男だからだ。自分がモテないのは生まれつき自分がイケメンじゃないからだ。ただしイケメンに限る」という発想に陥ってしまいます。


大切なことは「周囲の人間から好意を持たれている」という状況だけでなく、「その好意に対して自分がどう応えるか」という応対ができて、初めて良好な人間関係が築けるということです。
仮にどんなにイケメンでスタイルが良くて周囲の女子から想いを寄せられていたとしても、そのイケメンが二次元にしか興味がなかったとしたら、そのイケメンの求めるモテは成立しません。逆にそれほど見た目が良くない人でも、人が好きで人の好意に上手に応えられる人であれば最終的にその人はモテることができるかもしれません。ただしイケメンには限らないのです。

つまり現実社会のモテとは「自分が好意を持っている相手と良好なコミュニケーションが取れている」という、相互に満たされた状態です。

つぐく

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